第67回例会『ガラスの動物園』
崩れゆく家庭
苛ら立つ青春
追憶のなかに綴る愛と憎しみの劇
ローソクの光に映える
ガラス細工のきらめきにも似た
詩情あふれるウィリアムズの傑作
福島演劇鑑賞会 第67回例会
劇団文学座(1971)
作:テネシー・ウィリアムズ
訳:鳴海四郎
演出:長岡輝子
例会概要
公演日
1971年11月20日(土) 18:00~
会場
ものがたり
1930年代後半のアメリカ―人々がジャズと酒とセックスに明け暮れながら、経済不況の荒波と、近づいてくる戦争の足音におびえていた時代。
セントルイス市内裏通りの家庭にかつて上流社会にいたという誇りを忘れられない母親アマンダと、その圧迫をうけつつひっそりと孤独のうちに自己の生活を守るびっこの姉ローラ、一家を支えるために町の製靴会社に勤めているトムの三人が住んでいる。トムは押しつぶされるような毎日の生活から抜け出ようとしながらも盲目的に子供を愛するアマンダと現実を避けてガラスの動物達と幻の世界に暮しているやさしいローラを捨てさることが出来ず苦しみ暗い日々の連続であった。
アマンダは将来の夢をたくしローラを商科大学へ通わせたが、それはローラへの無慈悲な圧迫となり、失敗に終わる。この時以来ローラに求婚しそうな青年紳士を見つけるという計画がアマンダの心の中で拡がっていく。そしてトムに青年紳士の来訪を頼むのだった。
トムは倉庫仲間のジムを連れてくる。しかしローラはジムがかつての自分の憧れの人である事に気づき震えるのだった。ジムとローラの語らいは続く。しかしジムは婚約者のもとへと立ち去って行く。それは繊細なガラスの動物、「ユニコーン」の角が折れたようにローラの心を打ち砕くのだった。
出演
長岡輝子……アマンダ・ウィングウィールド
寺田路恵……ローラ・ウィングフィールド
江守徹………トム・ウィングフィールド
高橋悦史……ジム・オコナー
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