第69回『にんじん』

"いいママとは"
"いいパパとは"
"いい家庭とは"

福島演劇鑑賞会 第69回例会
劇団民藝
(1972)

作:ジュール・ルナール
演出:宇野重吉
訳:山田珠樹

例会概要

公演日

1972年4月17日(月) 18:30~

会場

福島市公会堂


ものがたり

 フランスの片田舎、髪の赤ちゃけたソバカスだらけの少年フランソワが、兄とともに寄宿学校から休暇でもどり、両親とともに住んでいました。

 母はかれを「にんじん(赤毛)」と名づけました。両親の仲はすでに冷えきっていて、父はまるで無口になり、母は兄だけをかわいがって、にんじんにつらくあたり、そしてルピック夫人が現われると、にんじんは一も二もなく縮こまって彼女のいいなりになってしまうのです。 が、実は嘘をついていて、本当は行きたいのだが、母親が用をいいつけたためだということを女中の口から聞いたルピック氏は驚きます。にんじんも、きょうこそ思いきってと、すべてを父親に打ち明けました。幼いながらも切実なにんじんの告白は、父の心を打ちすえます。

 ルピッタ氏とにんじんのほほえましい親子の会話に、実はどこにでもみられる家族相互の断絶を、作者はするどくえぐり出しているといえるでしょう。


出演

宇野重吉……ルピック氏

草間靖子……にんじん

小夜福子……ルピック夫人

北林谷栄……アンネット


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